水を得た魚

34歳にして発達障害(ADHD)診断を受けたけど、人生を楽しむことはあきらめない元応援団長のブログ

過酷な派遣バイトで学んだ理想の働き方をするために必要な考え方

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先日の記事の反響がけっこうよくて。

気持ちの乗った記事って届く人にはちゃんと届くんやなぁと思っております。

 

そんでまあ「自分の理想とする働き方」についてさらに考えてたんですよ。

ボクの最終目標は

職業=自分

 

どこの会社に属しているとかそんなんではなく、ボクという人間だからやってもらいたいという仕事。

むしろ、お前がやるっていうならようわからんけど、おもしろそうやから一緒にやりたいっていってもらえる仕事。

 

そういう働き方をしていきたい。

社会人になった時からこの考え方はずっと頭のどこかにあって。

きっかけになったのは、大学時代にやったアルバイトでの体験でした。

 

 

派遣バイトをやり始めた頃

大学時代は4年間、応援団をやってました。

応援団の活動は週末の試合応援だけでなく、平日も学校関係の依頼で演舞や応援をしにいくことがちょこちょこありました。

おまけに片道2時間かけて実家から大学まで通っていたのでアルバイトをする時間があまりなかったんです。

 

そんなボクがよく利用していたのが短期派遣バイトでした。

2000年代はグッドウィルやフルキャストといった派遣会社が急成長していて周りにもやっている人がいっぱいいました。

自分で働く場所や時間を選べて、即日で給料がもらえるというのはめちゃめちゃ魅力的でしたねぇ。

まあ、今考えるとただ自分の時間を切り売りしているだけなんですが・・・

 

当時はそんなこと考えたこともなかったですが、実際問題、不定期な空き時間でできるアルバイトってそれぐらいしかなかったんです。

 

派遣バイトで工場のライン勤務をやってみた

仕事内容はだいたいが工場のライン勤務。

要するに、大人数が横並びになって誰でもできる簡単な作業をやり続けるってやつです。

ボクの場合は深夜の方が給料がいいので、終電近くから朝まで働くパターンが多かった。

一晩中、携帯の画面に傷防止のフィルムを張り続けたり、コンビニ弁当の唐揚げをつめたりしていました。

 

で。

そういう派遣バイトって学生だけじゃなくて年配の方もちょこちょこ働いていたんです。

単純作業とはいえ、体力的にキツいこともあります。

 

お弁当工場でケース満杯に詰め込まれたご飯を運ぶおっちゃん。

もうね、疲れきった顔してるんです。

ふらふらしてるのでその場に座り込んだりしちゃう。

そういう人がいるとアルバイトを管理している社員の人が近寄ってきて

社員
社員

おい、そこの派遣!

何やってんねん!

おっちゃんからしたら自分の息子ぐらいの年齢の人に怒られてるわけですよ。

 

軽作業でも同じことずっと続けていると、精神的にすり減ってくる。

ボクが小指の爪ぐらいのカバーをひたすら携帯にはめ込む作業をしていた時のこと。

細かい作業ですし、深夜なもんでだんだんと眠たくなってくる。

ついついウトウトしていると

社員
社員

おい、そこの派遣!

やる気ないんやったら帰ってええぞ!

容赦なく、ラインから外されます。

 

管理するがわからしたら、ひとりでも作業ができない人がいると全体の生産効率が下がる。

そうなると期限までに品物を作れない可能性が出てくるから、働けないヤツはすぐにでも排除する。

しかも、毎日同じ人が働きにくるわけではないので、嫌なら辞めろぐらいの勢いでかなり厳しく指示してくる。

 

もちろん休み時間はきっちりあるんですが、みんな薄暗い休憩室の机に突っ伏して寝ていました。

たまたま、ボクが日給の高いところを選んでいたので厳しい現場ばかりだったのかも知れません。

中にはすごく丁寧な対応をしてくれた方もいます。

 

でもボクの印象では

派遣バイト=労働力として替えのきくコマ

 

就職したら絶対にここには戻ってこない。

そう強く思いました。

 

派遣バイトに戻りたくない理由

嫌になった理由はただひとつ。

 

誰でもできる単純作業しかやらせてもらえない。

 

誰でもできることだから、今日自分がやっている作業は明日別の誰かがやっている。

誰がやっても成果にそれほど差はでない。

正確に決められた個数をやってくれれば誰でもいい。

そこに個性とかはまったく求められてないんです。

 

だから「おい、そこの派遣!」なんて呼ばれたりする。

もう2度と会わないかもしれない人の名前を覚える必要もないですから。

バイト同士も知らない人ばかり。

仕事中は談笑なんてできないので、ずっと横にいてもほとんどしゃべらずに終わります。

終業時間がくれば、さようなら。

 

作業自体も説明さえ受ければ誰でもできるレベル。

補助的なものばかりなので、いくらがんばってやったところで役に立つ技術が身に付くわけでもない。

同じ工場に通い続けてちょっと高度な作業ができるようになれば、多少時給が上がりますが、基本的に成長を感じられることはありません。

 

こんなんでモチベーション上がるはずないよねぇ。

 

派遣バイトのおかげで働き方が変わった

ちょうど就職する間近だったので、派遣バイトでの体験は強烈な印象として残りました。

 

仕事をするからには誰でもできるようなことをやってても仕方がない。

やるからには「あなただからやってほしい」といわれたい。

これがボクの仕事をしていく上での基本姿勢になりました。

 

だから、与えられた仕事以外にも、自分がおもしろそう、やりたい、と思ったことには全力で取り組みました。

やりすぎて、本業に支障が出てお叱りを受けてしまったこともありますが、それぐらい振り切ってやってました。

そうすると不思議と周りの印象も変わってくるんですよね。

 

ボクの場合、社会人になっても応援団活動を続けたり、会社の行事の仕切りを引き受けたりしていました。

そしたら会社でなんか新規で企画やらイベントを立ち上げようという時に声をかけてもらえるようになるんです。

 

今の店長という立場もそう。

業務的なことだったら、他にもっとできる人はいっぱいいます。

でも「お前にやらせたらおもしろそう。やらせてみたい!」という、多分そんな感じで店長やらせてもらっています。

 

まとめ

この状態の究極形が

職業=自分

 

最低限度の技術やコスト管理は必要になりますが、

最終的にはあなただからやってもらいたいという謎の説得力。

そして、あなたと一緒にやりたいという巻き込み力。

 

自分が職業になれば何やってても生きていける。

生きることが職業になる。

 

すなわち、これ、最強ってヤツです。